project

街と暮らしを潤す雑木林の庭

アーバンデザインの平屋を優しく包む、
精巧に形づくられた自然美

 太陽を好んですらりと背を伸ばす木、強い日差しを避けて高木の足元で育つ低木、乾きすぎず、水はけの良い環境を好む下草や苔など、多様な植物が共生する雑木林の環境や生育条件を深く研究している28LABO。土の性質、日当たり、風通しなどを緻密に計算した、健やかでみずみずしい雑木の庭づくりを得意としています。
 群馬県の建築家とともに手がけたこの庭は、建物の北・東・南に土壌改良を施した植栽スペースをつくり、細身で背の高いアカマツやコナラ、モミジなどをコンクリート塀の内外に植えました。モダンで硬質な素材感の平屋と、枝や幹が空に描くのびやかな曲線のコントラストが、高層住宅などの人工物が多いエリアでひときわ目をひきます。 またガラス張りのコートヤード(中庭)には乾燥した風や強い日差しを嫌うカエデ、ハイノキ、下草などを植え込み、適した環境で生き生きと葉を茂らせる様子を室内からも楽しめるようにデザイン。
 同社代表の菊池は「多様な植物が日差しや水分を分けあって育つ自然の姿を、暮らしのすぐ隣で楽しんでほしい」と話します。

住まいnet信州Vol.38より

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